平成21年03月25日
「うまやレポート08」
加古川市野口町にある古大内遺跡こと「賀古駅家」
日本最大の駅家を発掘調査します!
| 内容 | 今日は曇り空。写真には絶好の天気。でも、ちょっと寒かったですが。 さて、しばらくぶりの速報です。発掘調査の方はどうなったのでしょう・・・ 数日前から、最後の調査区(1×3m)を設定し、機械で耕土をとり、人力で掘削を開始しました。 この調査区の目的は推定賀古駅家の区画施設を見つけることです。 狭い調査区で「地中をちょっと覗く」といった気分で掘っていました。しばらくすると、やはり瓦が出土してきました。ぽろぽろ、ごそごそ、ざくざく・・・ 気がつくと土の中は一面瓦だらけ。今回の調査でこんなことは初めてです。 すぐに頭をよぎったのは「賀古駅家の築地塀から落ちた瓦だまり」です。築地塀(ついじべい)とはお寺などを囲んでいる塀のことで、土を突き固めた土塀の上に小さな屋根を置いた囲いです。播磨の他の駅家では、瓦葺きの築地塀で四角く囲まれていたことがわかっています。賀古駅家でも同様だったのでしょうか。 瓦が見つかったといってもすぐに掘り出したりしません。埋没の状況を見るため、瓦をそのままの状態に置いたままにして、土だけをさらに掘り下げていきます。やがて、溝状に窪んだところに瓦がたまっている様子がうかがえるようになりました。 (やはり、築地塀の雨落ち溝に瓦が落ち込んでいるんだ)と想定から確信へと変わってきました。 ところが、ちょっと不可解な点がでてきました。それは、瓦が出土する場所が駅家の外側へ広がっていくという点です。塀の雨落ち溝なら塀に沿ってまっすぐ延びていくはずです。 (ひょっとして駅家の東門か!)との想いが頭をよぎりました。築地塀どころの騒ぎではありません。しかし幅1mの調査区では、どうしようもありません。そこで、私の最も大切なパートナーである時間とお金に相談し、調査区の幅を3mに広げることにしました。 久しぶりのドキドキ感を味わいながら土をどけ、瓦を追いかけていくと・・・ 溝状の落ち込みは駅家の東辺に沿って延びてしまうではありませんか。 (やっぱり、築地塀だったのか・・・)と、ひとりで一喜一憂しておりました。 でも、駅家関連遺構であることには変わりありません。ここにきてついに「日本最大の駅家である賀古駅家の遺構を初めて確認した」わけです。よくぞ市街地化にも負けず1,200年間も地中に埋もれていてくれました。 しかし、瓦の埋没した状態がわかってくると、新たな疑問が。それは、 ①小さな破片が多い ②平瓦だけが多く、丸瓦が少ない。特に軒を飾る軒瓦は1点も出土していない ③土器が出土する ④築地塀の瓦にしては量が多い ⑤瓦に混じって焼土や炭が含まれている といった点です。 これは、築地塀からそのままの状態でずり落ちた、とは言えないことになります。 まだまだ、下に埋もれている瓦を出さないとわかりませんが、ひょっとすると、傷んだ瓦を新品に葺き替え、古く傷んだ瓦をまとめて捨てた可能性が考えられます。 瓦は駅家の東辺に沿った溝状に窪んだところから見つかっているので、築地塀の雨落ち溝に捨てたのかもしれません。いずれにしても駅家関連遺構であることには変わりありません。 こんな重要な発見を、このホームページ上で紹介するだけでは遺跡に対して申し訳ありません。そこで、一般の方々を対象に現地説明会を行うことに決定しました! 日時:3月28日(土) 1時30分~2時30分 場所:加古川市野口町古大内 行き方:国道2号線の「野口農協前」交差点(加古川サティの少し西)を南に曲がったところ。そのあたりに案内が立っています。 駐車場はある程度は確保しておきますが、できるだけ電車でお願いします。最寄駅は「東加古川駅」で、南側へ降りて2号線を西へ曲がれば「野口農協前」交差点があるので南へ曲がってください。歩いて2km(30分)程度なので、散歩がてらいかがでしょうか。 その他:雨天は中止です。また、周辺住民の方々にご迷惑がかからないよう、ご協力をお願います。 お伝えしてきました発掘速報を読んでいただいた方々に、現地を見ていただく機会がもてたことを大変うれしく思っています。 賀古駅家もたくさんのお客さんに来てもらえるのを楽しみにしてるのに違いありません。だって、そもそも駅家とはお客さんをもてなすために瓦葺きにされたのですから。 新聞発表もしましたので、明日の朝の新聞に掲載されると思います。乞うご期待!
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