テーマ2環境 自然とともに生きる

8石器の変化

たくさんの石器がありますが、下の方にあるものが古く、上にいくほど新しくなります。

石器は石のかたまりを、石のハンマーでたたいて、割れ口の鋭い素材をつくり、これを加工してつくります。

3万年前の石器は身近にあるチャートという石を使って作ったので、小さくて形も不ぞろいですが、2万数千年前になると、より石器づくりに適した香川県産のサヌカイトという石を使うようになり、規則的に均質な素材を割って、鋭いやり先をつくることができるようになります。

縄文時代になり暖かくなってくると、豊かな森が発達し、シカやイノシシなどの動物が増えてきます。この動物を仕留めるために、弓矢が使われるようになり、小さなやじりがつくられます。

このように石器は、効率的に無駄なく石を使うとともに、対象となる獲物の変化に適応するという、ふたつの要因によって変化していきます。。

その背景には大規模な地球環境の変化があり、石器造りは、環境に人間が適応してゆくための知恵の結晶なのです。