県指定重要有形文化財

沢の浦2号墳出土品一括(101点)(平成12年度指定)

沢の浦2号墳は篠山川支流の宮田川と小坂川の合流点に向かうように黒頭峰から南東にのびた尾根の北東斜面に立地し、2基の円墳で構成される古墳群のうちの1基です。
直径9mの小型の円墳で、埋葬施設は全長約5.7mを測る無袖の横穴式石室です。
石室内には3回の埋葬が行われていることが確認され、そのうちの7世紀中頃に行われた第2回めの埋葬時には、須惠質に焼かれた陶棺が使われていました。陶棺の身は高さ約91.9㎝、口径約33.3㎝で、中には屈葬の成人が埋葬されていました。
このような横穴式石室の中に陶棺を入れる例は滋賀県でも確認されていますが、ほとんど例がありません。他には朝鮮半島の百済地域南部でも見られますが、これらの地域間に関係があるのかどうか、今後の研究課題です。
名称 沢の浦2号墳出土品一括(101点)(平成12年度指定)
内容 須恵器69・土師器1・大刀4(銀象眼で飾られた鍔「つば」などを含む)・鉄鏃14・刀子2・鎹2・釧1・耳環6・陶棺2
遺跡名 沢の浦2号墳
出土地 篠山市上板井友永
備考 <参考文献>兵庫県文化財調査報告第48冊
カテゴリ 県指定重要有形文化財