県指定重要有形文化財

勝雄経塚出土品一括(12点)(平成12年度指定)

勝雄経塚は標高194mの細長い尾根上に造られた経塚で、平成7年の勝雄城の確認調査で偶然発見されました。石室などの遺構は確認できず、素掘りの穴の中に置かれていたようです。
経筒は銅板に鍍金されたもので、蓋表面には魚子地に浮彫で蓮華唐草文が打ち出されています。また、身の外面には文字が刻まれており、「享禄三年」(1530)に行われた六十六部廻国納経のひとつであることがわかります。
外容器は備前焼肩衝茶入小容器で、蓋は檜製の円盤形でした。
経典は法華経八巻で、極めて保存のよい状況で残っていました。高さ約9㎝のところに17字立てで墨書され、非常に小さい文字で書かれています。この時期のものとしてはほかに例がなく、貴重な資料です。
名称 勝雄経塚出土品一括(12点)(平成12年度指定)
内容 外容器1・外容器蓋1・経筒1・経典8・こよりと紙片1
遺跡名 勝雄経塚(かつおきょうづか)
出土地 神戸市北区淡河町勝雄字奥谷
備考 <参考文献>兵庫県文化財調査報告第158冊
カテゴリ 県指定重要有形文化財