池田古墳(朝来市)

★場所
朝来市和田山町平野
(和田山駅前駐車場から徒歩15分ほど)

★時代
古墳時代中期初頭(5世紀初頭)

★遺跡の種類
古墳(県指定史跡)
(改変が著しいが、地中には古墳の下半部がよく残されている)
(国道9号線が古墳の中央を横断している)

★遺跡の概要
3段築成からなる前方後円墳。鍵穴形の周濠。
墳丘の規模は134.5mと復元。
埋葬施設に関する出土品はなし。
円山川中流域の狭小な谷地形上に立地し、のちに古代山陰道が通るような交通の重要な地点に築造された。
墳丘
多くは削平を受け、残存状況は良好とは言い難いが、周濠を中心に地中に残された下半部は極めて良好に残存。
周濠内では、造り出しと渡土堤が前方部の南北両側で検出されたが、このような調査事例ははじめてのことである。
造り出しは、形態、出土品の違いから、機能に違いがあったと考えられる。
出土品
発掘調査では、多量の埴輪が出土した。
円筒系埴輪は、円筒埴輪・朝顔形埴輪・壺形埴輪・丹後-因幡型円筒埴輪からなる。
形象埴輪は、水鳥形埴輪・家形埴輪・柵形埴輪・囲形埴輪・盾形埴輪・船形埴輪などがある。
特に、水鳥形埴輪は24個体が確認でき、令和7年現在、全国最多数を誇る。これらは南渡土堤・南側前方部・南造り出しの裾部及び南造り出し上に並べられていた。
埴輪以外にも、小型土製品・小型土器や木製品(笠形木製品)が出土している。小型土製品・小型土器の多くは北造り出し上に置かれていた。
評価
池田古墳で認められた墳丘・埴輪等には、主に大和(佐紀古墳群)からの影響、河内(古市・百舌鳥古墳群)からの影響、因幡地域からの影響、の3地域からの影響が認められる。

墳丘と周濠

 

左側の前方部・造り出し・渡土堤

 

地中から現れた墳丘の葺石(前方部左側)

 

右側造り出し

 

右側造り出し

 

主な出土遺物

 

水鳥形埴輪

 

水鳥形埴輪

 

小鳥付き水鳥形埴輪

 

【参考文献】池田古墳発掘調査報告書