11.赤色顔料関連遺物

L字状石杵、水滴状石杵(二ツ石戎ノ前遺跡/洲本市)

石室天井石に塗られた赤色顔料(ベンガラ)(向山2号墳/朝来市)

⾚⾊顔料は染料や彩⾊としてだけではなく、祭祀の中でも使⽤されている。特に埋葬施設では、棺や遺体の周囲から⼤量の朱が⾒つかっている(奈良県桜井市の茶臼山古墳では200㎏以上の朱が使われていた)。

遺跡から出土する赤色顔料には、大きく水銀朱(硫化第二水銀:HgS)と、ベンガラ(酸化鉄:Fe2O3)の2種類が知られている。

水銀朱の⽣産に関する道具としては、⽯製の石⾅、石杵、⼟製の把⼿付広⽚⼝⽫があり、これらを使って原料である⾠砂から朱を⽣産する。

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