22.鉄鐸

  大池7号墳(三木市)出土

復元された鉄鐸(当館展示室「発掘ひろば」)

 

ラッパ状に開く鉄製の筒状鉄製品で、古墳時代中期以降の副葬事例(埋葬施設や周溝)が多いほか、集落や祭祀遺跡からの出土例もある。内部に舌(ぜつ)を伴う例があることから、初期の銅鐸のように鳴らす用途があったと考えられる。

祭祀具として扱われていたようで、特に共伴遺物の性格から渡来系鍛冶工人や鉄器製作との関係性を指摘する説もある。

分布は九州地方に多く、瀬戸内地方、東海・近畿地方にかけて点在し、中部高地や北関東地方にまで及んでいる。また、朝鮮半島からも出土例が多い。

兵庫県内では、向山5号墳出土例が舌を伴い、全国的にみても古い段階のものである点が注目される。

 

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